raphaesの日記

お得情報の発信!日々のサラリーマン日記をつづっていきますので、宜しくお願い致します。

【事業資金 借入】 銀行・取引先に支援要請を考える






銀行・取引先に支援要請を考える

資金不足が自社だけでは解決できず追加融資等にも
応じてもらえない場合は銀行や取引先に支援を
本格的に要請することになります。



今まで説明してきた銀行や取引先への交渉は個別対応が中心でした。

個別に状況を説明してそれぞれ条件を交渉するというものです。

この場合どうしても他の銀行・会社はどうなんですか
という話が出て良い条件が引き出せないことがあります。
また大口取引先(債権者)の考えに同調する傾向があるので
大口取引先の支援協力がポイントになります。

会社を再建するためには
私的整理(任意整理)によって債権者の合意を
得ることが必要になります。

ここでは全体会議を開催し共通の情報を提供して
同じ条件で協力してもらうようにします。

主に金融機関を中心に私的整理の交渉をします。

会社の規模や取引先数によりますが
大口債権者や取引先を中心に
すすめていきます。

参照:私的整理ガイドライン

全体に同じ情報提供をして支援を要請するので
会社再生がやりやすくなります。
(合意を得られない場合もあります。)

多少ごたごたしますが会社が倒産して得をする人は
いないので最終的には協力してくれます。

ただここで重要なことが一つあります。

それは会社が将来再生しある程度健全化
することが確実であるという前提が
必要です。

いずれ倒産してしまう会社であれば
だれも協力支援してくれません。

そして再生をしっかり担保する
事業再生計画が必要です。

この辺は社長一人ではできないので
顧問税理士・顧問弁護士・外部コンサルタント
などの専門家に依頼して全体スケジュール・シナリオを
作成してもらいましょう。

M&A・事業譲渡を考える


最近は事業譲渡やM&Aを検討する社長や事業主が増えています。


経営者に借入金などが残らず事業が他の会社で
継続できるのであれば検討する価値はあります。


特に最近は経営者が高齢化し事業承継が
社会問題化する中でM&Aや事業譲渡が
注目されています。

以前であれば上場企業や大企業だけの話であり
中小企業の社長には関係ありませんでした。

あなたも興味を持っているのではないでしょうか。
私は事業譲渡やM&Aの売買を買いサイド・売りサイド
両方とも複数経験しました。


経験からアドバイスとして言えることは、現実は
想像以上に厳しいということです。


中途半端に期待させてはいけないので本音で
話をしますがM&Aが成就するのは確率的に
かなり難しいです。

仮に成就したとしても売買金額は、あなたが
期待できる数値になることは稀です。
売買成立後の経営が上手く軌道にのり利益を
出せるかというとこともなかなか困難な現実が
あるように思います。

なぜ上手くいかないかというと事業譲渡やM&A案件は
業績悪化や低迷という状態の事業が多くあります。
経営的にかなり追い込まれている案件や長年低迷を
続けている事業や会社が多くヒト・モノ・カネといった
経営資源がかなり疲弊しています。

確かに経営資源をうまく活用すれば理論上は
上手くいきますが現実はなかなか厳しい
ということが経営者ならわかると思います。

また事業規模や会社の規模が小さいほど
内部管理がずさんで管理体制が
構築されていないことが多くあります。

そもそも管理体制自体がない会社も多くあります。
(社長がすべて決めるシステム。)
そんな場合は管理体制の構築からスタートになるので
かなり時間と労力がかかります。
社内で働く人の教育も必要になります。
M&Aや事業譲渡を考える場合
まずつぎのことを考えてみてください。

事業の将来性(利益が出るのか)

管理体制の整備状況
(社長が変わっても明日から円滑に営業できるのか)

契約書台帳・取引先台帳・財務データー(事業別損益)など
会社の現状を伝えるエビデンス書類がいつでも最新のデータとして
提出すことができるのか(社内に管理体制が構築されているか)

上記の要件が整っているのであれば根気よく相手を探しましょう。
そうでなければまず自社内の整備に取り組む必要があります。
厳しいことを言いますが、業績の悪い・内部管理体制が
未整備の会社を売却するのは難しいと思ってください。

もちろん何か特別なノウハウや特許があるのであれば別です。


M&A仲介会社はとにかく案件を集めたいので良いことを
言うかもしれませんが現実は甘くないと理解しましょう。
正直倒産目前の会社や低迷している事業はかなり難しいです。

これから先も事業譲渡やM&Aされてもやっていける可能性が
高い事業や会社だからこそ他社はあなたの会社に魅力を感じます。
そして買いたいのです。

あなたは現状がダメだからではなく今以上に成長できる
可能性やチャンスが少しでもあるから会社を売却するのです。
確かにあなたの希望する条件で会社や事業を売却するのは難しいと
思いますが可能性があるのであれば挑戦してみてください。

現状はダメかもしれませんが1年後・2年後に業績を
しっかり改善し会社の管理体制をしっかり
整えれば、売却するチャンスは十分あります。

可能性が少しでもあれば、今からでも他社が欲しくなるような
会社・事業をぜひ構築してください。

会社の廃業を考える


自力での事業継続が難しく他社へのM&A
事業譲渡も困難である場合、会社の廃業を
検討ていくことになります。

廃業を考える時点における財務
状況によりいくつかパターンがあります。

経営悪化が原因で廃業になるケースが多いと思いますが、事業を
清算する場合、営業を停止し会社の資産を処分し会社を清算します。
清算時の財務状態により普通清算と法的清算にわかれます。

債務超過でなければ普通清算による廃業ができます。
債務超過状態であれば法的清算となります。

債権者の了承合意を得られれば破産せず特別清算することができますが
多くの場合、合意が得られず破産を申し立てられて廃業することになります。

廃業の判断は難しいところですが財務状態が良い時期であれば
普通清算による円満な廃業が可能です。
債務超過であっても社長が個人資産を投入するなどして
債務超過を回避できるのであれば普通清算が可能です。

ただ個人資産を投入しても債務超過が解消しない場合の方法は、
特別清算か破産ということになります。
会社設立の経験をする社長は多いのですが会社の廃業倒産を
経験する社長はあまりいません。

一般的には倒産後に休眠か放置ということになります。

あなたの分身として誕生した会社です、最後をしっかり見届けるのも
社長の責任であると思います。業績が悪化後では、正しい判断もしずらいので
今回の知識を活かし余裕があるうちに早めに廃業を検討することが重要です。

廃業の判断が遅れ、財務状態がさらに
悪化していき、私的整理だけでは対応できなければ、
最終的に法的整理が必要になります。

ただ事業が停止しても債務超過に陥らず純資産が残って
いるのであれば普通清算手続きによる廃業が可能です。

全ては貸借対諸表の純資産しだいです。

次の章では法的整理について説明していきます。

弁護士に依頼して法的整理の準備を考える


ここは最終局面でここまでやるか
あるいはできるかわかりませんが
知っておくと気が楽になります。

社長が頭を下げ地べたを這いつくばりながら
全てやり切りそれでも債務超過となり会社の再建・事業の継続が
難しいと判断したら法的整理を検討します。

まわりに迷惑をかけるかもしれませんが社長さんにも
守るべきものがあると思います。

また頑張って再起すれば迷惑をかけた人たちに
恩返しするチャンスが持てるかもしれません。

注意しなければいけない
ポイントは以下になります。

これ以上無理だと思ったら早めに決断する。
ずるずると中途半端に頑張り、情に流され
継続すれば傷口を広げるだけです。
割り切って迅速に行動してください。

特に私的整理(再生計画・債務免除)などの調整が
失敗に終ったタイミングが転換点となります。

ここで無理をして資金繰りのために
あらたな借入をしても無駄であることを
しっかり心に命じましょう。

債務超過になっていなければ普通清算で廃業が可能です。
不渡りや債務超過であれば実質的には倒産状態になるので
法的整理が必要になります。

誰にも言わず極秘に進める。
ある一定期間準備が必要になりますが
基本的には弁護士以外の人には相談せず
極秘にすすめます。

他人に話せば広まると思ってください。

話が外に漏れれば確実に失敗します。

家族にも最低限のことしか伝えない。

決めたら躊躇なく淡々と進める。
取引先や銀行をだますようで罪悪感を感じるかもしれませんが
法律的に認められた手続きをするので安心して弁護士に任せましょう。

もちろん多少文句を言われたり誹謗中傷されるかもしれませんが
迷惑をかけたのは事実なので受け入れるしかありません。

夜逃げなどすればいつまでも問題は解決しないままになり
銀行や取引先も問題を処理できません。
生涯人の記憶に残ることになります。

でも法的に整理をすれば銀行や取引先の債権は
不良債権として処理されそこで決着します。
人もしょうがないとあきらめいずれ忘れます。

また社長の債務保証が履行されても経営者保証ガイドラインにより
ある一定の社長の資産を残すことが可能になりましたので安心して
手続きをすすめましょう。

参照:経営者保証ガイドラインとは

法的整理に関連する法律は以下のようになります。

民事再生法
会社更生法
特別清算
破産法

参照:よくわかる!資金繰りを改善するやり方【まとめ記事】

まとめ

資金繰りが苦しくなり
従業員の給料・取引業者への支払
銀行返済大丈夫かなと考え始めると
眠れなくなります。

眠れない日が続くと憂鬱(ゆううつ)なものです。

眠れない毎日というのは社長にしかわからない気持ちです。

けっして社員や従業員には理解されません。

もしかすると家族にも。

行き場のないこの気持ち落ち込みます。

でも最悪のことを理解していれば
不思議と気持ちは落ち着くものです。

結論としては
資金繰りが苦しくなっても
打つ手はたくさんあるので
どうにかなるということです。

私自身、資金繰りが苦しいという
経験を何度もしてきました。

そんな時は
やれることをやり尽くし
あとは天命と法律に委ねるしか
ないなと考えていました。

そうするとなんとなく
気が楽になり売上を向上させるなど
生産性のある業務に目を向け
集中できるようになりました。

がんばりましょう。

最後に
資金繰りが厳しいのは
何らかの原因があるので
悪化する前にしっかり対策して
最悪の事態にならないよう改善しましょう。

参照:よくわかる!資金繰りを改善するやり方【まとめ記事】

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鳥倉孝盛
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有限会社ラインドック代表取締役/プロが集まる公式LINE集客研究所「PROL」運営/経済産業省認定 経営革新等支援機関レグルス経営研究所代表
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